150年の学校の歴史⑬

1956年3月 卒業の方

 今から七十余年前、小学校入学の際、家から離れるのが恋しくて、登校時に「行っては戻り、戻っては行き・・・」をくり返していました。心配して家から顔をのぞかせている祖母の顔を見ると、また恋しくなり家に戻ってしまうような子でした。隣の家の同級生の女の子が手をひいて学校まで連れて行ってくれました。家から学校までは徒歩三十分ほど。今の陸橋付近に踏切があり、毎朝、蒸気機関車の入れ替え時間にぶつかり、ずいぶん待たされたことを覚えています。

 母が作ってくれる弁当には、家が魚屋のため、鮭の塩引きがよく入っていました。当時にしては高価なおかずでしたが、実はあまり好きではありませんでした。色々な思い出がありますが、やはり隣の同級生の子には、今も感謝しています